儀式の発見

縛られることに快楽を感じていたようだ。


「こんなことだったのかぁ…」と、妙に納得してしまった。靴を履く。たったこれだけで私はonの状態になり、靴を脱ぐことによってoffの状態になる。こんなことに、ふとしたことで気づいてしまった。


ふとしたことというのは、今日朝早く起きたにもかかわらず、家で何となく気乗りがしないから大学まで行こうとしたが、雨が降ってきてちょっと大変だったから。前の家と違い、すぐ学校へ行けるというわけでもなくなったので、やむなく断念。


部屋の中で靴を履いたのは、ほんの偶然にすぎなかった。以前はフローリングでも絨毯や御座を敷いていたため、そんな機会はなかった。しかし現在は部屋にある物のレイアウトの都合上、そういうものがしけない状況にある。そうするとフローリングを裸足であるくことになるのだが、そうすると床のごみが足の裏につく。


何とかならないか。みんなどうしているんだろう。そうか、みんなスリッパはいてるのか。スリッパがないので、夏に履くサンダルの裏を雑巾で拭き、履いてみた。そこで、あの感覚に出会った……何だか、力がわいてくる。


研究室で集中することができるのも、いつも靴を履いていたからだったのかぁ。


そういえば、勉強するときにそういう「儀式」をけっこうしてるんだな、と思い直す。ちなみに私が集中できるのは、この他にこんな「儀式」をしているとき。

  • 空気が緩く動いている感覚を味わう(だから大きい図書館では集中できない)
  • 飲み物を手許に置く(あまり飲まないのに、妙な安心感があるのだろうか)
  • 座っていて、足をしっかりと地面につける(これが今までは大切だと思っていた)


意外な発見ができて、嬉しかった少雨の日。