引用を研究する
選挙関連で頻繁にリファーされるURLの研究をしてみた。
- 「郵政民営化に反対している郵政族議員を落選させよう」については、事実から、リストに恣意的なミスがあることがわかる。かつ、リスト下の言説にも批判がある。市場の失敗ということを考えないのだろうか。
- 「やはりマスコミがひた隠しにする郵政解散の理由と焦点」*1については、主張の補助として使われている中川秀直氏の発言の使い方に問題あり(そもそも、この発言のソースはどこだ?*2)。引用では、80兆円の支出のうち40兆円が人件費とされているが、公務員の人件費はその10分の1である。また、引用の「歳入が40兆円しかないのに支出が80兆円もある」という言説は、このデータより、税収が40兆円なのである
ネットにおけるリファーの特徴としてつとに指摘されている、一次データからモノを言わず、リファーがリファーを招くという性質が、ここにもでているようで。もっとも一次データを使いながら、郵政民営化に反対する説得力のあるページもあったり、印象論で語るよりも、一次資料を使いながら、論争的な言葉の外延をしっかり確定しながらモノをいう上の資料は、たしかに検証はたいへんですが、私は好感もてます。
*1:どのマスコミが「論点」を「ひた隠し」にしたのか? むしろ主要キー局のニュース48時間分をすべて分析したら、それと反対のデータが出るのではないか? ちなみにこの点、研究目的という題目をつければ、知り合いのテレビ関係者にアーカイブ開いてもらって、検証することも不可能ではありません。誰かやらないかなぁ
*2:ネットで検索したのですが、行き着く先は上記ブログと2chだけ……。タイトルの語気は荒いのだが、そのタイトルをリファーして「分かった」ような気になっているブロガーが少なからずいるのではないか。そして、タイトルに無批判に賛成する姿勢を表明するあたり、マスコミへのコミットを自ら裏書きしてますから! って、言いすぎ?